🌾農地転用許可申請と地域貢献─行政書士としての歩み
秋の風が田畑を撫でる頃、ふと「この土地が、次の世代にどう活かされていくのか」と考えることがあります。
農地転用のご相談を受けるたびに、私はその土地に刻まれた時間と、人の想いに触れるような気持ちになります。
農地転用とは、農地を住宅や店舗、駐車場など、農業以外の目的に使うための手続きです。
農地法に基づき、農業委員会や都道府県知事の許可を得る必要があり、申請には多くの書類と丁寧な説明が求められます。
行政書士は、その申請の専門家として、法令と現場の橋渡しを担います。
しかし、私がこの仕事に携わる中で感じるのは、単なる「手続き代行」ではないということです。
例えば、祖父母の代から受け継いだ農地だが、高齢になり農作ができないので、地域貢献の場にしたいというご相談。
あるいは、空き農地を活用して、若い世代が挑戦できる小さなカフェを開きたいという夢。
それぞれの土地には、人の想いが宿っています。
行政書士として、私はその想いを形にするお手伝いをしています。
法令を守ることはもちろんですが、地域の慣習や人間関係にも配慮しながら、地主さん、事業者さん、そして行政との調整を進めていきます。
農地転用は、地域の未来をつくる一歩でもあります。
空き農地が新たな価値を生み、人が集い、交流が生まれる。
そんな場づくりに関われることは、行政書士としての誇りであり、喜びでもあります。
これからも、土地と人をつなぐ仕事を通じて、地域に少しでも温かい風を届けられたら、そんな思いで、日々の業務に向き合っていこうと思います。